そもそも訪問鍼灸で何ができるのか。
関節が変形してしまっているのを治すことはできませんし、脳血管障害の後遺症の片麻痺も完全に治ることはないと思います。
ではなぜ訪問鍼灸や訪問マッサージ、リハビリが必要なのか。
患者さんが前向きに生活できるように
「これ以上悪くならないようにする」
「疾患に伴う苦痛を和らげる」
そのために必要なのです。
動かさず、何の刺激も与えなければ多くの症状は進みます。
関節はどんどん硬くなり、患者さん自身も動くのが億劫になるでしょう。
また四六時中痛みがあれば、気持ちも暗くなりイライラもするでしょう。
定期的に訪問し施術で体を整え、話をして交流することで色んな刺激になり、症状が悪化するのを止めたりゆっくりにすることは出来るはずです。
時々、「この患者さんにしている施術に本当に意味があるのかな…」と思うこともあります。
でも施術を続けてこなかったらもっと悪くなっているかもしれません。
70代の男性患者さんは、お尻から脚にかけて痛みと痺れがあり、整形外科を受診したところ同年代と思われる医師に
「私よりあなたの方がよほど元気そうだ!」と言われて薬の処方もしてもらえなかったそうです。
私が鍼灸施術をして一回で改善し、痛みと痺れを気にせず旅行に行けました。
お医者さんも様々ですので、そんな方ばかりではありませんが、病院でどうにもならなかった症状が鍼灸で軽くなることもあるのです。